×

三豊・観音寺市医師会における地域包括医療・ケアシステム構築のための取り組み

三豊・観音寺市医師会では、平成29年、医師会の介護保険・在宅医療担当理事であった業天真之先生が中心となり、薬剤師会、行政などと協力し、在宅医療に関わる様々な職種が、顔と顔の見える関係を築くための多職種連携談話会を立ち上げました。現在は年2回、医師会と薬剤師会が交互で担当し、開催しています。

第1回 多職種連携談話会(平成29年11月30日 観音寺グランドホテル)

『在宅医療・往診の実際の取り組みの紹介』

『在宅医療推進を困難にしている要因と介護保険運用の問題点について考える』

医師会の中で積極的に在宅医療を行っている、石川医院 石川浩先生、小野医院 小野好彦先生にお話していただき、その後、在宅医療での課題や多職種連携での問題点などについてシンポジウム形式で開催しました。

第2回 多職種連携談話会(平成30年5月10日 観音寺グランドホテル)

 『在宅医療における薬剤師の役割と課題』

在宅医療における薬剤師の役割について、院外調剤薬局の薬剤師の立場からスター薬局大野原支店 浦上勇也先生、病院薬剤師の立場から三豊総合病院薬剤部 篠永浩先生に講演していただきました。

第3回 多職種連携談話会(平成30年11月15日 観音寺グランドホテル)

 『現場(ケアマネ・ヘルパー)が知りたい病気のこと』

在宅医療・介護に関わる職種が知っておくべき病気の基礎知識について、6名の先生方からご講演いただきました。渡邊ハートクリニック 渡邊一史先生からは心不全について、香川井下病院 佐々木石雄先生からは意識障害、けいれんなどについて、よねいクリニック 米井泰治先生からは糖尿病について、小林整形外科 小林巧先生には整形外科疾患について、三豊総合病院 吉田泰成先生からは胃瘻について、久保歯科クリニック 久保段先生からは嚥下障害についてご講演いただきました。

第4回 多職種連携談話会(平成元年11月20日 観音寺グランドホテル)

 『フレイルを知ろう』

フレイルについて、整形外科医の立場から三豊総合病院 阿達啓介先生、理学療法士の立場からわたつみ苑 久保輝明先生、かかりつけ医の立場から中央クリニック 小野克明先生にお話していただきました。フレイルの予防には多職種で取り組むことが重要であることがよくわかりました。

◆今後の取り組み

コロナ禍の中で、多職種での研修会が開催できていない状況です。観音寺市では、2か月に1回の在宅医療介護連携推進委員会で多職種が少人数集まり、多職種連携や、地域住民への啓蒙活動など、今後どのように行っていくか検討中です。在宅医療においては、24時間体制の負担を軽減する取組が必要と考えています。現在、個々のケースで、医療機関同志の連携などは行われていますが、ある程度システム化できればと考えています。その他、レスパイトの受け入れ体制、相談支援窓口の設置、在宅看取りへの対応などが課題と考えています。

(三豊・観音寺市医師会 介護保険・在宅医療担当)

三豊・観音寺市医師会 https://www.kanonji-mitoyo-med.or.jp/