【イベントサマリー】
第26回丸亀市多職種連携研修会まーるの会 研修会
テーマ: 小濱道博先生によるLIFE(科学的介護情報システム)に関する研修会
~フィードバックデータの活用~
開催日 令和5年 11月 22日 (水)
時間 19:00~20:30
場所 丸亀市保健福祉センター (ひまわりセンター) 4階第1、2研修会議室
講師: 小濱道博 先生 小濱介護経営事務所代表、一般社団法人 医療介護経営研究会 専務理事
介護事業経営研究会 最高顧問
対象 地域の全医療・介護サービス事業所のスタッフの皆さま
参加費 無料
主催: 丸亀市在宅医療介護連携支援センター
参加者数 63名
参加者属性:
介護支援専門員11名、介護事業所・訪問看護ステーション管理者8名
医療ソーシャルワーカー1名、介護福祉士1名、介護職員2名、理学療法士4名
生活相談員5名、保健師3名、看護師2名、精神保健福祉士1名、事務員2名
臨床工学士1名、医師2名、薬剤師9名、歯科医師5名、不明6名、合計63名
アンケート回収47名 アンケート回答率 74.6%
【講演まとめ】
医療や介護が必要になっても「住み馴れた家や地域で最期まで暮らしたい」という願いを実現するために、地域包括ケアシステムが構築され、介護の需要は依然と増加傾向であると言える。介護保険は介護を要する高齢者が、自らの意思でどのような生活がしたいかを決め、その人らしい自立した日常生活を支援する事を理念としている。自立支援と重度化防止等のためエビデンスに沿ったケアの提供を行う必要がある。
令和3年より「科学的介護情報システム」LIFE(Long -term care Information For Evidence)科学的介護体制加算が算定開始となっている。加算要件はBarthel Index等、妥当性のある指標への利用者の心身の状態登録と、累積されたデータベースから施設・事業所へフィードバックされる全体及び施設、個人のフィードバックデータを自施設で評価しPDCAサイクルを活用して、ケアの改善を図るという事の2点である。フィードバックデータは職員内で評価し、リハビリ等多職種での、各種カンファレンスに活用しケア計画の見直しやあらたな立案に活用出来る。介護ケアは利用者の意向を踏まえた上で立案する。ケアプランの作成や見直しの際にも、フィードバックデータを基に利用者と話し合えば、意思疎通が進み、利用者との心理的距離を縮め介護者の活動の幅を広げることに繋がる。
またLIFEは、その他の介護報酬加算項目の取得内容にも含まれ、LIFEの加算算定取得は施設・事業所運営にも良い経済的効果をもたらす事が予想される。施設・事業所の運営者にとって、LIFEに関するデータ入力業務の定着化は、重要な課題である。LIFEの活用が現場の負担なく行えるよう業務改善を図り、勉強会や発表会など職員が協力し合い、やりがいが持てる職場づくりを進める必要がある。
【アンケート結果】
1.研修の満足度はどの程度ですか。(単位:人)
非常に満足 | まあ満足 | どちらとも言えない | やや不満 | 非常に不満 |
16 | 28 | 3 | 0 | 0 |
2.研修の満足度の理由についてお聞かせください。
・入力することが負担になると思ったが利用者には良い事だと思った。
・まだ加算算定していないので、具体的な資料での説明が理解し易かった。
・LIFEの必要性をすごく解りやすく説明して頂き良く解った。
・今後必要な加算だと思うのでデイの存続のためにも前向きに進みたい。
・LIFEが今後もっと活用される事を現実の事と感じた。
3.今回の研修は今後の業務に活かせそうですか。(単位:人)
非常に活かせる | 活かせる | どちらとも言えない | あまり活かせない | 全く生かせない |
11 | 24 | 11 | 1 | 0 |
4.今回の研修会で参考になったり印象に残った話があればお聞かせください。
・わかりやすい説明だった。実際にやってみないとわからない部分はある。データのフィードバックの利用が重要
・フィードバックについてどのように形にして残しておかないかが不明だったので、話から活用のタイミングや見方について聞けたことは
プラスになった。
・記録や日々のカンファレンスでのLIFEデータの活用性がわかった。日常の色々な場面で使いたい。
・LIFEシステムがどのように活かされるのか、多職種連携の主要性が分かりました。
・日頃の介護をデータ化することで今の課題を可視化することに繋がると感じました。誰が見ても分かるためチームでの情報共有連携が
図りやすくなることが分かりました。
・聴かせていただいた事をどう施設に活かしていくかが課題だと感じた。評価し続けるという事。施設の質は上げていきたい。